日本のものづくりの未来を拓く
「ものづくり市場」というプラットフォームを
一緒につくっていく人材を求めています。
- 代表取締役
はじめに、これからお話する「ものづくり市場」誕生の経緯から紹介させてください。
私は長年、(株)玉山工業において部品加工業に携わってきました。玉山工業は創業51年目を迎え、溶接業としてスタートして以来、切削、精密加工へ技術領域を広げているほか、設計から加工、組立まで行う装置事業も需要が増えています。ここ5年ほどで右肩上がりの成長を続け、現在月間約1万枚の図面をこなすほど依頼が増えています。
私たちの技術力が評価され、会社が伸びていくのはありがたいことです。しかし、視野を広げ、これからの日本のものづくりを考えたとき「何か新しいアプローチ」が必要ではないかと考えるようになりました。
日本のものづくりが非常に高い技術力をもっていることは言うまでもありません。ものづくりに携わる者として、現在の技術を継承していくことは使命だと思っています。一方で金属加工業界には旧態依然とした風土が残っていることも確かです。たとえば受発注はFAXで行われ、メールはほとんど使われません。昔からの慣れでやりやすいのでしょうが、FAXは劣化するため色々な問題も生じます。
情報武装できないアナログな業界、会社は時代に取り残されます。業界内の誰かが先頭に立たないと、ほかの業界からの参入者にシェアを奪われる可能性もあります。それは高度な生産設備への投資力をもつ中国をはじめとするアジア勢かも知れません。実際にアジアのものづくりは急速にレベルを上げているのです。
私は日本のものづくりを、現在の人と技術を活かしながら、継承していく必要があると考えました。それが日本のものづくりの未来につながると思っています。
3年ほど前から考えてきた構想をかたちにしたのが、(株)セブンシーです。この会社は2016年4月に「ものづくり市場」という、今までにないプラットフォームを立ち上げ、運営しています。それは機械部品、特に小ロット、単品の部品を必要とするお客さまに、部品を速やかに製作し「高品質」「適正価格」で提供するサービスです。
お客さまはパソコンやタブレットで簡単にプラットフォームにアクセスし、図面データを送ると、「ものづくり市場」を通して全国の部品加工のパートナー会社につながり、相応しいパートナーによってものづくりが行われます。このプラットフォームによって、私たちは、ものづくりの世界に便利さとスピード、そして元気をもたらしたいと考えています。
「ものづくり市場」は、ものづくりのニーズとものづくりの技術力を結びつける場所です。パートナーとして国内トップクラスの技術力を有する、優良工場が約500社登録されています。お客さまから発注が入ると、技術分野、加工内容に応じたパートナーが選ばれ、ものづくりが進められます。これまでお客さまは、メッキ、塗装、バフなど加工の種類ごとに複数業者に頼んでいたところを、すべて「ものづくり市場」が担います。お客さまは発注から進捗状況の確認、納品まで「ものづくり市場」の窓口とワンストップで行えます。
ワンストップと言うかぎり、品質保証も担保します。完成品はパートナーから「ものづくり市場」に送られ、そこで責任をもって検品し、必要であれば画像計測で検査し、お客さまが安心して委託できる体制を整えています。
パートナー会社にとってもメリットはあります。まず全国から発注が集まることで、常に仕事が回り安定経営に貢献します。またお客さまからいただいた図面について、不明な部分や製作指示の確認、細部の打合せが必要な場合がありますが、それらはすべて「ものづくり市場」が行い、パートナー会社はものづくりに専念できます。煩雑な手間が省けることで効率が上がります。
「ものづくり市場」の運営はセブンシーが行いますが、担っていくのは情報のマッチングですからファブレスです。ものづくりは行いません。また冒頭、私は玉山工業で部品加工業に携わっていると申しましたが、「ものづくり市場」からすると、玉山工業もパートナーの1社です。ただし身近なパートナーとして加工の相談をしたり、現場の工程を見ることもできるので「ものづくり市場」のスタッフのスキルアップにも役立つと考えています。
現在、「ものづくり市場」を一緒に大きくしていってくれる人を求めています。日本のものづくりを変えていく、大きな目標を実現していく力になってくれる人を募集しています。この「ものづくり市場」の考え方、方向性が面白いと思ってくれる人、ぜひやってみたいと思ってくれる人の参加をお待ちします。
私たちは日本的な良さを大切にする会社です。メンバーは皆、真面目に一生懸命仕事に向き合っています。そこに入っていただく上で、輪を保つ協調性や素直で前向きな好奇心をもってきていだたければと思います。人それぞれ得手不得手があります。長所を伸ばし、それを武器として「ものづくり市場」というチームに貢献していただける方をお待ちしています。